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乾癬の基礎知識

乾癬・アトピー性皮膚炎 治療法の新しい展開 乾癬・アトピー性皮膚炎の基礎知識 完治することが難しい乾癬やアトピー性皮膚炎  これらの基本的な知識、今後の治療法の展開を実際に皮膚科で治療にあたっている医師がお話します。
  完治が難しく、病気をコントロールする必要がある
乾癬ってどんな病気?
頭や肘、膝、おしりなどのよく擦れるようなところに丸く周囲の皮膚よりも少し盛り上がった乾いた赤い皮疹ができ、銀白色のカサカサしたフケ(鱗屑といいます)のようなものが付着し、軽い痒みをともなう皮膚病です。

乾癬の特徴は、良くなったり悪くなったりを繰り返すことです。また、時間とともに徐々に悪化していくことが多く、患者さんにとっては一番困る点です。従って、「治る」というよりも長い期間を掛けて「コントロールする」、気長にこの病気と付き合っていくことが大切と考えた方がよいでしょう。

また、会社の旅行などで温泉に泊まることも少なくありません。日本人は、「裸のつき合い」を大切にしますから、皆でお風呂に入ろうということになりますが、乾癬の患者さんは、皮診があることで裸になれない、一緒にお風呂に入れないということで、苦悩を訴えられています。
乾癬には種類はあるのですか?
乾癬という病名の前に「尋常性」という言葉が付いています。これは「ありふれた」「一般的な」という意味で、乾癬と言えば通常は尋常性乾癬のことを指します。

乾癬の仲間のやく90%がこの病気で、その他には、症状や合併症などによって海状乾癬、膿胞性乾癬、関節症性乾癬などがあります。

年々増える患者数。いつも同じ所に症状が出るのが特徴。
乾癬の患者さんはどれくらいいるのでしょうか。
日本乾癬学会の全国的疫学調査によると1986年から2000年6月までの累計登録患者数は27.009人です。
しかし、全ての医療機関からの登録ではないので、実際のところは不明ですが、10万人を超えると推定されています。
乾癬に好発年齢はありますか。
乾癬の発症は成人が中心です。男性の場合には、大体35歳をピークに発症する事が多く、女性の場合は、10歳代と50歳代の二峰性を示します。
また、男女比は、2対1です。
最初、どのようにして気づくのですか。
初めは栗粒大から小豆大くらい、拡大するとあるいはコイン大くらいの丸い斑状の皮疹が現れ、皮疹の周辺と中心部でさほど差はなく、厚く白いフケのようなものがドンドン付いてくるというのが典型的です。

そして、それは治まったり、また出たりしますが、いつも同じ場所にできることが特徴です。もし、その出てくるところが変わるのであれば乾癬ではないでしょう。
乾癬は、遺伝するのでしょうか。
疫学的な調査から遺伝的な要素が関与していますが、それだけで100%発症するとはいえません。

いろいろな要因が多数からみあって発症してきます。

冬に最も悪化。精神的ストレスも大きな原因になる。
乾癬は、良くなったり悪くなったりを繰り返しますが、悪くなるときの因子は何でしょうか。
乾癬は、冬季に最も悪化すると言われています。因みに冬は67.3%、春が32.7%、秋が22.3%、夏が18.3%の人が悪化します。
また、季節因子の他には、精神的ストレスが重要で、外傷や感染症がこれらに続きます

乾癬患者の頻度を世界的にみると、欧米で高く、赤道付近では低いという傾向があります。人種別では、白人、東洋人、黒人、インディアンの順に頻度が低くなっています。
角化細胞がドンドン増えるスピードは、正常な表皮がおよそ一ヶ月かかって古い細胞から新しい細胞にかわるのですが、乾癬では、一週間程度に短縮されています。

こうした反応は、皮膚にできた傷が治る過程、つまり創傷治癒の過程に似ています。
表皮が火傷や外傷によって傷つくと、表皮を少しでも早く治そうと細胞分裂が盛んになって傷ついた部位を治してしまいます。乾癬でも、急速な表皮細胞の増殖亢進のために、完全な角化細胞が出来なくなっています。この表皮細胞の増殖亢進に「免疫細胞」が重要な役割を果たしています。
その中心的な役割を果たす細胞が、T細胞という細胞です。活性化されたT細胞は、細胞間の情報伝達物質であるサイトカインという物質を出したり、誘導したりして表皮の増殖を促すのです。

乾癬という病気はなぜ起きるのか。(乾癬発症のメカニズム)
皮膚は、表皮と真皮とから成り立っています。表皮を作る細胞の中に角化細胞という細胞があります。この角化細胞が自分でドンドン増殖を繰り返します。
増殖を繰り返すと言えば、がん細胞も同じですが、がん細胞の場合には勝手に増殖して範囲に制限なくとどまることを知りません。一方、乾癬の増殖は、自分で増殖はしますが、ある範囲を超えません。どうしてある範囲を超えないのかについてはまだよくわかっていません。

最新の治療
ナローバンドUVB療法を週2回行うと乾癬の発疹は消失します。
乾癬の症状をつくっている原因には、免疫細胞のT細胞という細胞が深く関わっています。従って、治療はこのT細胞をうまくコントロールできれば、その先の反応を引き起こさずに症状をコントロールすることができそうだということになります。
 
 
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